スタインウェイの調律・メンテナンス方法

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最近ではコンサートホールだけでなく、レコーディングや練習などに利用できる貸しスタジオやサロンで、スタインウェイのグランドピアノを備えているところが多くなりました。
販売店併設やレンタル専用など、スタジオのタイプにより特徴があります。
ここでは、スタインウェイを弾くことができるスタジオについて紹介をしていきたいと思います。

スタインウェイの調律・メンテナンス方法

スタインウェイは運搬も細心の注意を払う

スタインウェイはすべてにおいて最高を求め、丹念に時間をかけて作られた逸品です。
世界中から探し求めた木材を使用した響板や、そのフォルムを形成するために14~20枚の薄板を重ね合わせて、手作業で作成するリム(側板)。これらを少しでも痛めると、音色に影響が出て、価値を損ねてしまいます。
そのため、スタインウェイでは運送技術者を厳選し、専任の調律師を同行させて、ピアノを運搬、設置します。

スタインウェイ・コンサートグランドピアノの調律

スタインウェイは、ニューヨーク本社に「コンサート&アーティスト・デパートメント」という調律、調整専門部門を設置しています。この部に所属しているスタッフは、アメリカ中のコンサートホールや大学などに納入したコンサートグランドピアノ、および貸し出し用のピアノたちを調律、調整を行なっています。
ヨーロッパでは、ドイツ・ハンブルグのスタインウェイ工場がその役割を果たしています。

コンサート&アーティスト・デパートメントは、著名なピアニストのコンサートチューナーも引き受けています。彼らの役割は点検、整音、調律です。
ニューヨークのスタインウェイホール地下室には、ホロヴィッツやラフマニノフも訪れて、スタインウェイの音色を弾き比べています。それほどの長い伝統に裏付けられたコンサートチューニングの技術が、日本のスタインウェイ会に継承されています。

スタインウェイの日本での調律

一般的に日本ではアップライトピアノが各家庭に普及しています。アップライトピアノは、基本的に1年か半年に1度、調律を行なう必要があります。グランドピアノの場合も、家庭で使うのであれば半年に一度で充分です。音程の狂いが気になる時や、湿気などで調整が必要な場合は、その都度調律を依頼するとよいでしょう。
スタインウェイの場合は、スタインウェイの認定調律師に依頼することをお勧めします。調律と調音により、スタインウェイならではの音色を取り戻すことができるはずです。

スタインウェイのメンテナンスの特徴

スタインウェイ本社の地下室から貸し出されるコンサート・グランドピアノは、8年を目安に貸出しを終了し、希望する人に譲渡するのが一般的です。
それは、ピアノにとって8年というのが内部を分解して修理するオーバーホールの目安であるということを物語っているようです。家庭でお使いの場合は傷をつけることも稀ですし、移動もほとんどありません。とはいえ、日本は湿度の差が大きく、塗装のひび割れなどが生じることもあります。

特に大きな問題を感じない場合でも10年経過する頃に、スタインウェイ認定の調律師にオーバーホールを相談してみるとよいでしょう。

修理やメンテナンスを行なう際に、スタインウェイを通さず他の場所に依頼すると、純正でない部品を使われてしまうことがよくあります。
スタインウェイでは、12,116点の純正部品すべて新しい物を用意していますが、他のピアノ修理業者や個人では純正部品は入手することができません。このため、必ずスタインウェイの正規代理店、販売店を通して、調律と修理を依頼するようにしてください。

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